イヤイヤ期の対処法・対策方法
イヤイヤ期の子供のイヤイヤは、自意識のある向上心
子育ての一つのヤマとも言えるのが、子供のイヤイヤ期。イヤイヤ期は生後6か月頃から始まり、2歳をピークに迎えるのが一般的とされています。
言葉の理解が進むようになると、沈静化していき、3歳~4歳にかけて、イヤイヤ期が終わります。
家庭によって、個人差がありますが、イヤイヤ期は…
・自我の目覚めたことによる自己主張
・より交流を図ろうとする積極性
・でも、言葉足らずのもとどかしさ
に由来して訪れます。これって、素敵なことだと思いませんか?
イヤイヤ期は、反抗心ではなく、向上心から来るものなのです
子供が自我に目覚め、自己主張を一生懸命行い、周囲の環境に積極的に関わろうとして、トライ&エラーを繰り返しているんです。
生活をするうえで、言葉足らず、技術足らずだから、不甲斐ない自分に腹を立て、それが親へのイヤイヤになるんです。イヤイヤの数は、向上心の数なんです。
「イヤイヤっ」を=「成長したい」に置き換えてみて下さい。
イヤイヤ期が全くない子供は、幼児教育の専門的観点からは問題があると考えられています。つまり、イヤイヤ期があるということは、子供がすくすく育っている証拠なのです。
大人のイライラで、子供のイヤイヤを壊さない
イヤイヤ期は、子供がすくすく成長する大事な機会です。
そこでやってしまいがちなのが大人目線で「イヤイヤ」に行動を捉え、親が「イライラ」して、子供に強く当たることです。
特に公共の場で、子供が泣きわめいたり、かんしゃくを起こしたりすると、周囲の目を気にしながら、「公共での一人の大人としての対応」と「子供を育むための親としての対応」を同時に迫られます。しかも、買い物、移動など、別の目的も果たしながら、並行して子育てをしなければなりません。
イヤイヤ期を抱える親の一番の悩み
イヤイヤ期でよくある悩みは、親がイヤイヤ期に耐えられずにキレてしまうことです。
親が親ではなく、一人の人間として感情の糸を切らしてしまう。
その気持ちは分かります。でも、人生初心者の子供に、トラウマを刷り込むことにもなってしまいます。
完璧な大人、完璧な親にならなくてもいいんです。
なるべく秘策ならぬ、避策を持つことが大切です。
そこで、イヤイヤ期の子育ての秘策ならぬ、避策をとことんご紹介していきます。
夫婦関係、子供の性格など、ご自身の環境に合わせた対処法・対策方法を選んでみて下さい。
親の対策1、定期的に託児所へ預ける
イヤイヤ期を子供の財産にするには、子供がイヤイヤ期をピュアに過ごすことが一番です。
そのためにも、親はリラックス状態を保つことが大切です。
そこで、活用できるのが、託児所・保育園です。相場は、1時間で400~800円、1日で2,000~5,000円(それい以上以下もあります)ほどです。1日の中でスポットで数時間のリラックスタイムを作る、1ヶ月の中でオフ日を作る。これって大切です。
預ける時の去り際に注意
託児所や保育園に子供を置いて帰る時は、必ず子供とコミュニケーションを取り、送り出しましょう。子供が見ていないうちに、隠れるように帰るのはNGです。
「じゃあね。またすぐ戻るから、楽しく過ごすんだよ」と送り出して下さい。信頼関係をきちんと築くことができます。さらに、戻ってくる際は、遅れずにその時間通りに戻って、姿を見せるようにして下さい。
親の対策2、一人の女性になる日を作る
子育てを専業で行っているママの場合は、一人の女性であることを捨てながら、子育てに励んでいる方も多いようです。そんな時にSNSの独身女性のキラキラ投稿が目に入ると…
幸せの形は人それぞれ。でも、多様な価値観やライフスタイルの良い部分だけが絶えず情報として入ってくる時代。覚悟を決めて、女を捨てるという時代ではありません。
夫の理解も必要になりますが、一日だけ独身女性のようなライフスタイルを過ごせる日を作ってみましょう。
半日くらい夫に預け、一人で買い物をしたり美容室へ行くのはまさに「命の洗濯」でしたよ
『イヤイヤ期に疲れました – 育児 解決済 | 教えて!goo』
命の洗濯という表現からも、かなり充実で重要な時間だったことが分かりますよね。
親が幸せでいるということ
イヤイヤ期の対策では、子供をどうするかということばかりが注目されがちですが、意外にも親が個人の幸せを追求するということが、非常に大切になります。
強いメンタルを持っていなくても、
・メンタルを良い状態に保つ
・メンタルが悪くても、良い状態へ切り替える
そのためには、託児所のように活用できるものは活用する。夫のように協力できる人に協力を願い出る。
イヤイヤ期を乗り越える対処法・対策方法として、親の幸福度という視点を常に持つようにしてみて下さい。
子供のイヤイヤをなだめるの4つの方程式
イヤイヤを見せる子供への対策を方程式にすると、
1、同調
2、対話
3、代替
4、密着
の4つになります。この4つを繰り返すことで、子供に良い影響を与え、親も子供のイヤイヤを回避できるようになります。
まず、同調して、それから、対話して、代替案を提示して、最後はぎゅっと密着。簡単に言うと、この4つを組み合わせて、先ほど述べた親のリフレッシュ方法を加えれば、だいぶ楽にイヤイヤ期を乗り切れるはずです。
では、同調、対話、代替、密着の具体例を掘り下げて説明していきたいと思います。
1、同調:大人が大人ではなく子供になることの大切さ
気持ちを受け止める
「イヤだー!」という子供の気持ちをしっかり受け止めましょう。「受け止めきれないっ」という親御さんも頑張ってみて下さい。
「そうだね、いやだったのだね」といったん受け入れてあげましょう。大人が素直になることが大事です。
意見を認め同じ目線で乗る
気持ち受け止めたとしても、それは大人としての配慮。
大人の目線から、子の視点を考えたら、次は大人であることを忘れて、子供の価値観に乗っかってみて下さい。
例えば、よく仲の良い友達のやり取りで、友達からちょっかいを出されて、「この野郎、良くもやったなー」なんて返答で、相手のノリに合わせて、こちらもちょっかい出しますよね。あれって、お互いに心地よい時間じゃないですか?
子供も一緒です。意見を認められて、同じ目線で乗っかってもらえる時間があると、嬉しですし、意外と親側もそれが楽しくなったりします。
2、対話、その場で思いつくことを話しましょう
対話によって、イヤイヤの根本に訴えかける
子供のイヤイヤの原因は「伝わらないことのもどかしさ」です。
ですから、同調をした後は、対話することで、伝わらないことのもどかしさの「もどかしい」部分をケアできることもあります。
これは宝くじのようなものだと思って下さい。対話の内容が、もどかしさの理由にピンポイントに付いてイヤイヤが収まれば、儲けもの。
これぐらいの心持ちじゃないと、どうしても親は子供のイヤイヤの明確な理由から突き詰めようとします。これは完全に大人の目線で、これからコミュニケーションを発達させようとする子供には酷なハードルであることを理解して下さい。
親御さんだって、「今日の子育ての方針を今すぐ、原稿用紙100枚にまとめて、プレゼンしてね!」と言われたら、嫌ですよね。
親と子の心身ともに良くない方向に引っ張られます。
3、代替:「YES」「No」で応えやすいように代案を出す
対話だけでなく、行動を起こすことで、心をリフレッシュさせる
例えば、子供はまだ公園で遊びたいのに、ママは家に帰って夕食の支度をしなければならない。子供が自分のペースを維持できないどうしようもないケースは所々に出てきますよね。
同調、対話をしっかりして、それでもイヤイヤが強い状態であれば、代案を出しましょう。公園で遊ばべないのであれば、後にママが遊んであげるという代案を出せますよね。
ただし、この際のコツとして、YESとNOで答えられるようにしましょう。例えば、
・後、ママが100数えるまでここで遊ぶ?
・それとも、今すぐご飯を食べて家に帰って遊ぶ?
といったような具合です。自我が芽生え、親の言葉を完全に吸収して、自発的な意見が言えないからこそ、イヤイヤになっているのです。YES or NOで今、イヤイヤしていることの代案を出すことで、子供の自我に心地よい感覚を与える可能性が増えてくるのです。
4、密着:心と体の寄り添いこそが最強
肌で分からせる、理解してもらうという作戦です。
抱っこ、おんぶ、高い高いもそうです。
また、抱っこでぐるぐるしたり、仰向けになって足の裏で子供の身体を上下に運んだりするのも効果的。スキンシップを取りながら、遊園地のアトラクションに乗ったワクワク感を子供が感じることができます。
甘えて良い部分で、ちゃんと甘させて貰っていること。「自分は愛されている」「守られている」という実感があることが大事なのです。
まだまだあります、イヤイヤ期の対応策6選
ここまで述べてきて、子供がどのような原理でイヤイヤ期を向かえるのかは理解できたと思います。イヤイヤ期は子供が自我を持ち始め、葛藤をしながらも、成長をしていこうとするポジティブな向上心です。
だから、イヤイヤ期の親は心も体も疲れるはずです。
向上心=向かう・上に・心を。
つまりは、大人に歩み寄ろうと成長すること
そんな向上心たっぷりの子供に、親が心折れてる場合じゃありません。親御さんも、いろんな状況を抱えてメンタルが弱っているのは分かります。でも、お子さんが向上心を持っているじゃありませんか。だから、親も向上心が必要になります。結果、イヤイヤ期は、親のイライラ期でもあります。
1、子供に状況を説明して、お願いをする
子供が注意を向けようとしても、十分に対応できないことがあるかと思います。その時は、最初に状況を説明して下さい。
そして、本当はあなたのそばにいたいことを伝え、離れられないことを説得してもらいます。説得というよりはお願いでしょう。
2、被害妄想で子供をヒーローにする
男の子であれば、これは有効で、「お願いだから○○して」ではなく、「このままじゃ、ママがピンチだから、ママを助けてくれない?」といったように、子供を正義のヒーロー扱いするやり方です。
2歳のイヤイヤ期でこれが効く男の子は、個人差がありますが、男の子場合は、「だらしないからしつける」よりも、「頼りになるから助けて」とコンタクトを取った方が、同じ行動でも実践率がかなり変わってきます。
3、ゲームやプロジェクトにする
子供がやって欲しいことをやってくれない場合は、ゲーム形式にして、行動力を煽るのも良いでしょう。
例えば、よく物を散らかす子供がいたとしましょう。その場合、「あの箱に100個おもちゃを入れないと、ママは悪魔に捕まっちゃう。一緒に助けて!」
ゲームやプロジェクトは思ってもみないことが子供のツボになることがあります。子供の行動から子供ながらに何がツボなのかを見ておくと、子供にぴったりのゲームやプロジェクトが思いつくでしょう。
4、早起きさせて、外遊びをさせる
皆さんのお子さんは、以前より夜遅くまで起るようになっていませんか?一つの策として昼寝を止めさせるというのがあります。
昼寝いらずでさらに元気になっているタフネスなお子さんなら、早起きさせて、外遊びの時間をしっかり確保して、とにかく夜ぐっすり眠ってもらうようにしましょう。
5、イヤイヤのルーティーンを作る
壁や物を壊したらダメな理由は分かりやすく、子供にも伝えやすいはずです。
そこで、スポンジ型のサウンドバッグを用意。それを子供に自由に使わせるのも良し、親と一緒にボクシングのスパーリングように、「ワンツー」なんてやるのもありです。
6、幼児向けイベントに参加
これは親子にとって、別のコミュニティでのリフレッシュや学びになるとても貴重な機会になります。親子で楽しく参加でき、第三者と一緒に時間が潰せたり、気心知れる仲間と同志のママと知り合うこともできます。
普段、塞ぎがちであれば、相談相手を得ることもできますし、他の家庭の状況を知ることで、自分の子育てについての理解が深まります。
策を尽くしてもイヤイヤが止まらないなら
そういう場合は、親としても子供がずっと泣いても大丈夫な場所で、思いっきり泣かせてあげましょう。
家、車の中など、私的な空間で泣く子供の泣き声やかんしゃくを聞いて、うるさいと感じるメンタルを乗り越えることも親の務めです。
私的空間では、親がうるさいと思わなければ、誰にも迷惑を掛けていないわけですから、泣いたりかんしゃくを起こすことを肯定し、対話し、代案を出したり、ゲームやプロジェクトでリフレッシュさせたり、逆に助けを求めたり、様々なことにトライしていきましょう。
そのトライの数が、子供の成長をより育みます。
あなただって、ずっと一緒にいる人から、ランダムで強くぶたれ続けたら、隣にいるの怖くなりますよね。理由が分からなければ、いつ制裁が下るのかも分かりませんし、そもそもその秩序にピンと来ないため、怯えることになるです
3歳:体験を語り合い親子でより多くのイメージを共有する
体験したことを語り合って楽しみましょう。親子でイメージを共有して言葉にすることで、子どものことばの世界を豊かにするとともに、イメージする力を育てます。
4歳:ルールは「気づきを与えるお約束」
お約束の意味が分かり始める頃です。日常生活で守りたいルールは、繰り返し伝えましょう。これは「気づきを与えるお約束」。約束で子どもを縛ったり、「交換条件」(例:静かにしていたらお菓子を買ってあげる)は避けるようにしましょう。
叱る時にはしっかり理由を伝える
叱るという行為は、しっかりと理由を伝えて、理解してもられば、悪いことではありません。秩序をしつけるのにも良い機会です。子供が親の理由を聞けずに、単なる束縛や押さえつけの場合は、トラウマになります。
最後に
以上、イヤイヤ期の対処法・対策方法について述べてきました。
家庭によっても、策はバラバラ、どれが上手くいくかは実際にやってみなければ分かりません。また、親が託児所、保育園、パートナーを使いながら、個人の幸せを養い、心をリフレッシュさせる時間を作ることも大切です。
ぜひ、今回の記事で網羅したイヤイヤ期の対処法・対策法を少しずつ試してみて下さい。
2016年6月23日
(END) Thanks for reading!